2012年10月19日

コニサーズクラブ(12/9/23)テーマ「ストラスミル」

ストラスミル山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.9.23 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ストラスミル」である。

 ストラスミル、これほど話題に上らない蒸留所もないだろう。立地はスペイサイドあたりか、という程度である。 

 もちろん、市場に出回っているモルトの数も多くはないだろう、ほとんどがJ&Bなどのキーモルトに回っているのであろう。
 そんなレアなモルトなので、今回の5本も苦労して集められたのは想像に難くない。

 蒸留所に関するインプットはほとんど無いので、コメントすべき特徴を記することはできないが、テイスティングした限り、どことなく無個性そんなイメージである。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] G&M コニサーズチョイス ストラスミル リフィルバーボン 1991-2007   43% ***

(香り) トップノートはフルーティ、ややドライに感じる時も。やさしい香りでかすかにハッカ、北ハイランドモルトの個性。程よい酸味とエレガントな印象。時間が経つとわずかにヌカの香り。

(味)  やはり味でもヌカ風味が出る。ややドライで、雑味を感じる時がある。


*** [No.2] オールドモルトカスク ストラスミル リフィルホッグスヘッド 1/367 1975-2011 36年 44.1% ***

(香り) 深い香り、ナッツやチョコの香りだ。しだいにエステリーに変化してくる、南国フルーツと言って良い。わずかなピート香。
 時間を置くと梅酒の香りも、酸味が心地よい。バーボン樽熟成の個性か。

(味)  フルーティ、フルーティ、しかも深みがある。わずかな苦味とウッディな味わいが長熟を予感させる。


*** [No.3] アーカイブス ストラスミル バーボンホッグスヘッド cask no.1231 1/180 1974-2011 37年 44.5% ***

(香り) 深い香り、心地よいエステル香、南国フルーツ。深みとバランスする酸味。押し出しの強くない、程よい熟成香が感じられる、奥にはハッカも。

(味)  まずドライと感じる、次にウッディな深み。酸味とエステリーの競演も素晴らしい。


*** [No.4] シグナトリー ストラスミル ホッグスヘッド cask no.4476 58/292 19877-2005 51.2% ***

(香り) トップノートはエステリー・エステリー。やさしい、それでいて、どこにでもあるような果物の香り。かすかにミント、北ハイランド系か。

(味)  上質のフルーツ、フルーツ好きにはたまらない味わい。酸味も心地よい。


*** [No.5] マキロップチョイス ストラスミル cask no.4256 1976-1999 57.1% ***

(香り) まずえぐみを感じる、シェリー系の物では無い。しだいにエステリーとピートを感じるようになる。さらにキャラメルとそれに見合う酸味が出てくる。
 さらに時間が経てば、ウッディな熟成感が垣間見える。奥にはヌカの香りも。

(味)  酸味とフルーティ、やや苦味をともなう。香りほど複雑ではない。


posted by ophiuchi at 09:05| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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