2015年01月12日

コニサーズクラブ(14/4/27)テーマ「グレンロセス」

グレンロセス(1404)山崎白秋さんのテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2014.4.27 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンロセス」である。



グレンロセスといえばシェリー樽熟成のイメージが強い蒸留所である。昨今シェリーカスクのモルトをリリースしている蒸留所は少なく無く、グレンロセスのハウススタイルを、シェリーと言う事自体難しくなってきている。

そして今回の5本である、ラベルを見れば3本が流行を反映してかシェリーカスクだ。シェリーの個性を期待しつつ、このテイスティングノートを見られる読者もおられると思うが、期待する単語はほとんど出てはこない。

その理由はファーストフィルでは無いところにありそうだ。3本のうち2本はリフィルであり、かなり枯れた樽を使っていると推測される。

ファーストフィルを使えばシェリーの個性が強く出てしまい、こげたゴム、イオウなどマイナス評価をしてしまうところであるが、今回のモルトはそういったネガな部分は見当たらなかった。

シェリーバットを長年使用してきたなかで、シェリーの良いところ知り尽くし、いい面だけを上手く使っている。テイスティングノートを書き終えて、そんな印象を持ったグレンロセスである。

さて、今回の5本を紹介することにしよう。

*** [No.1] アデルフィ グレンロセス 1/176 1991-2013 21年 55.5% ***

(香り) まず梅の香りに和を感じる、次に爽やかな酸味。しだいに香りは重厚さを増すにつれてエステリーに変化してくる。おおむねフルーティ。

(味)  口に含めばひろがるフルーツの鮮やかさ、果物の数はたいへん多い。加水して楽しめばさらにフルーツの数は増えてくる。


*** [No.2] モルト・オブ・スコットランド グレンロセス バーボン・ホッグスヘッド 161/175 cask mos. 12065 1982-2012 53.2% ***

(香り) 軽いピートの香りで始まり、すぐさまフルーティに変化してくる。フルーツは熟したピーチである。ただしフルーツの数はそれほど多くない。

(味)  まずドライと感じる。しばらくすれば北国フルーツの含み香が広がる。アルコール感が強い。


*** [No.3] リキッド・サン グレンロセス リフィルバット 1/216 1988-2013 25年 47.2% ***

(香り) 軽いフルーツ香、基本的にドライに感じる。奥にはエステリーな香りがあるが、注意深くしないと見つからない。軽く砂糖水をイメージする香りも。

(味)  ライトな味わい、アルコール度数が低い。加水してもフルーティな味わいはバランスを崩す事は無い。水で割っても存在感の強いモルトである。


*** [No.4] シグナトリー グレンロセス リフィルシェリー 133/576 cask no.24378 1989-2012 55.3% ***

(香り) 香りが薄くドライであり、香りの立ちが遅い。わずかな南国フルーツ。時折、熟成由来の樽香を感じる。

(味)  やはりドライと感じる、そして心地よい苦味、樽の良さは感じるが味の数は多くは無い。アルコール感が強い。旨み成分が強く、じっくりと味わってみたくなる。時折塩っぽいと感じることもある。


*** [No.5] オールドアンドレア グレンロセス シェリーバット 1/154 1990-2011 21年 56.8% ***

(香り) まったりと深い香り。時折見せる軽いピート香。わずかにヌカの香りと軽いバニラ香。

(味)  フルーティ、フルーティ、たいへん色鮮やか。加水すればトースティな個性が出てくるが嫌味なものではない。シェリー樽として、たいへん良い熟成をしている。


posted by ophiuchi at 17:07| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月01日

コニサーズクラブ(14/2/23)テーマ「白州」

白州(1402)山崎白秋さんのテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2014..2 スタンドバーにて
 今月のお題は、「白州」である。

スコットランド人は、スコッチモルトとジャパニーズモルトを区別出来ると言う。ならば日本人にスコッチモルトとジャパニーズモルトの区別は出来るのか。 答えはおそらく否であろう。今回のお題は、まさにそんな疑問に対する答えの裏づけを取るのにぴったりであった。

答えを聞いてしまえば、いくらでも白州の個性は見つける事ができる、がしかしブラインドテイスティングはそれを許さない。 既成概念がいっさい排除された中、純粋に答えを出していかなければならないのだ。

そうして導き出された答えはハイランドモルトであった。ピートを基調としているが、それは支配的なものでは無く、あくまでもスパイスである。 ミントあり、バーボン樽の個性あり、爽やかな酸味あり、もちろんエレガントに香るフルーツと多彩な個性である。 答えを出しにいくと真っ先に思い浮かぶのがブローラであろう、そして次にハイランドパーク。

最後の最後まで白州を感じる事は無かったことから、少なくとも造り手では無い我々にスコッチとジャパニーズの区別を付けるのは極めて難しい、それが結論である。

答えを聞いてみると思い当たる香り、味がいくつも出てくるのは、いかに目や耳で飲んでいるかの証でもある。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ザ・オーナーズカスク 白州 cask no.DH40176 locate 16-07-06A-26 38/167 1988-2011 51% ***

(香り) トップノートはミント、香りは爽やか、かつエレガント。やや遅れてフルーツが広がってくる。軽いピートが見え隠れし香りと、程よい酸味がアクセントとなっている。

(味)  フルーツの味わいが広がる。ピートもしっかり感じるが支配的では無い。軽いキャラメル風味。

*** [No.2] 10th ウイスキーライブ アニバーサリーボトリング 白州 ホッグスヘッド cask no.BJ41521 56% ***

(香り) レモンの香り、爽やかな風が抜けていくようだ。しかし時に軽いタクアン香も。程よい酸味とキャラメル香、バーボン樽の個性。たいへん濃い香りである。

(味)  フルーティ、アンド、フルーティ、次から次へと果物の香りが出てくる。気持ちの良い酸味とピート。

*** [No.3] SMWS 120.3 白州 1988-2003 14年 56.4% ***

(香り) トップノートはミント、エレガントに香ってくる。軽いピートを感じた後、フルーツが香る。酸味が心地よい。

(味)  まずはフルーティ、その後、中程度のピート。酸味が程よくバランスする中、上質の渋みを感じる。

*** [No.4] ヘビーリーピーテッド モルト 白州 ホッグスヘッド cask no.3B40582 locate 17-14-3 1993-2008 59/235 59% ***

(香り) いがいがとした香り、ピート由来の物だろう。その後、甘いバニラの香りに包まれる。さらにキャラメルの香りが乗ってくるので、ボーボン樽で熟成されたモルトであろう。  さらにわずかにシェリー樽の個性も香り、シェリーでフィニッシュしたダブルマチュードと感じた。

(味)  わずかなシェリー樽の個性、程よい酸味。中程度のピート。樽由来の渋みが熟成を感じさせる。

*** [No.5] ザ・オーナーズカスク 白州 ホッグスヘッド cask no.2F41566 locate 8-31-7 93/185 1992-2008 61% ***

(香り) 明るい青空のようなフルーツ香、もちろん明るい酸味も。追って甘い香りが広がる。奥にはタクアンも見え隠れする。

(味)  まず酸味を感じる、たいへんフルーティ。ピートもしっかり利いている。味の数は少なく、やや若さを感じる。

posted by ophiuchi at 09:58| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月10日

コニサーズクラブ(13/12/22)テーマ「山崎」

山崎(13/12/22)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.12.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「山崎」である。



 スコッチモルトと同列で扱える、そう意識をするようになってから久しい山崎であるが、今回改めてそのレベルの高さを再認識した。

レパートリーの広さは随一であろう。ピートあり、シェリーあり、またスペイサイドモルトを思わせるフルーティな香り。 これだけの個性をリリースする蒸留所はスコットランドでも2,3箇所ではないだろうか。

スコットランド人にはジャパニーズモルトはすぐに判断できるというが、今回の5本私にはまったく山崎とは思わず、ハイランドパークと感じた次第だ。 ほんとに現地ではジャパニーズと判断できるのだろうか、私にははなはなだ疑問ではある。

会の終わりには飛び交う会話からお題を山崎に絞ることができたが、スコッチモルトと並べても同列に扱える、それどころかさらに上にあるモルトといえるのではないだろうか。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.119.7 ジャパニーズオーク・ミズナラ 1/262 16年 54.0% ***

(香り) トップノートはエレガントで高貴なフルーツ香。わずかにドライ。酸味が上質なフルーツへのスパイスとなっている。
 しだいにバニラ香が強く出てくるが、香りの数が多く、バニラ香はマスキングされることもある。また爽やかも感じられ、ミント、ハッカが香る。

(味)  濃いフルーツの味わい、わずかなピート。しばらく味わっていればウッディな樽の個性をしっかりと堪能できる。
 様々な高級フルーツと樽由来の渋みの競演、そんな贅沢なモルト。


*** [No.2] スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS) No.119.12 ジャパニーズオーク・ミズナラ 1/262 16年 54.0% ***

(香り) 甘い香りがすぐに立つ、エステリーな香りも強い。しばらくすれば、さわやかで、明るい香りも出てくる。軽いミントがアクセントとなっているが総じて優しい香りである。
 さらに時間がたてば深みを増し、ウッディな熟成香が長熟であることを主張してくる。

(味)  濃いフルーツの味わい、わずかなピート。しばらく味わっていればウッディな樽の個性をしっかりと堪能できる。
 様々な高級フルーツと樽由来の渋みの競演、そんな贅沢なモルト。


*** [No.3] オーナーズカスク 山崎 ミズナラ・バット cask no.6B.0021 1/167 1986-2009 51% ***

(香り) トップノートはさわやかにエステリー、優しい甘さも心地よい。しばらくノージングしていると限りなくエレガントであると認識する。わずかな酸味がバランスしている。
 さりげなく長熟を感じさせる素晴らしい香り。

(味)  深みのあるフルーツが多数感じられ、何度も口を運ぶことになる。程よい酸味も心地よい。さらに樽由来の苦味も素晴らしく、たいへん出来のよいモルトである。

(味)  深みのあるフルーツが多数感じられ、何度も口を運ぶことになる。程よい酸味も心地よい。さらに樽由来の苦味も素晴らしく、たいへん出来のよいモルトである。


*** [No.4] 樽出原酒 山崎 シェリー 12年 54% ***

(香り) こげたゴムの香りと硫黄臭、ただしそれほど強いものではなく、グラスを回していると弱くなってくる。引き換えにバニラとエステリーなフルーツ香が顔を出す。

(味)  やはりこげたゴム、たいへんトースティー。しかしシェリーだけで終わらずフルーティな個性も味わえるモルトである。


*** [No.5] オーナーズカスク エクセレント・スモーキー 山崎 ホッグスヘッド cask no.1V70010 159/181
1991-2007 56% ***

(香り) 軽い香り、香りの立ちが遅い。北国系フルーツがいくつも香るが、やや弱い香りだ。
軽くシャープなピートが感じられるが、それほど強くはない。

(味)  ピートが強い、ほぼピートで満たされる。バックにはフルーツがあるが主役とはいえない。
味の数は多くないが、うまみが強く深い味わいと感じる時もある。


posted by ophiuchi at 11:07| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月30日

コニサーズクラブ(13/11/24)テーマ「グレンモール」

グレンモール(13/11)山崎白秋さんのテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.11.26 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンモール」である。



 今月のお題は、「グレンモール」である。 言わずと知れた閉鎖蒸留所のひとつである。街の中心部の立地ということで、施設は取り壊されショッピングモールになっている。

 さてここでひとつの疑問が生じる、今回のNo.5のモルトは2003年の瓶詰めである。1988年に蒸留所は完全に取り壊されているので、そこから先、樽はどこで寝かされていたのか。

 ボトラーズ物なので、最初からグレンモールのセラーで寝かされていなかったのか。 グレンモールのセラーで寝かされていないモルトに、グレンモールの個性はあるのか。論議は尽きないのである。

 そんな魑魅魍魎の世界を仲間と論議することが、モルトを楽しむ上でまた楽しさのひとつかも知れない。

 さてグレンモールであるが、マイナーな割にはメンバーの間でも評価は上々で、今回の5本も閉鎖に至ったのは残念と思わせるモルトが揃っていた。


*** [No.1] レアモルト グレンモール 1976 bottle no.4890 51.9% ***

(香り) まずドライと感じた後、しばらくすると北ハイランド系のフルーツが感じられるようになる。 樽の香りも通好みで、樽の個性を強く主張しない枯れた樽である。
 わずかにタクアンの香りはあるが、程なく消えていきエレガントなフルーツ香で満たされる。酸味も程良くバランスしている。
 長熟を思わせる深い香りで、香りの数はたいへん多い。

(味)  上質なフルーツ、わずかな苦みがアクセントとなっている。香りに比べると意外にドライで、いくつも味が出てくるわけでは無い。


*** [No.2] セレブレーション・オブ・ザ・カスク グレンモール ホッグスヘッド cask no.1233 202/270 1982-2010 52% ***

(香り) たいへんカラフルな香りだ、非常にあでやか。フルーツの香りは強いが、それほど種類は多くない。

(味)  味わいもたいへんフルーティーで鮮やか。沈んだ夜には、このモルトで癒されるのもよいだろう。


*** [No.3] ダンカンテイラー レアレスト・オブ・レア グレンモール cask no.4030 028/408 1975-2005 29年 52.8% ***

(香り) トップノートは酸味とエステリー。わずかにシェリー樽由来の香りも。わずかなタクアン香も感じられるが、ほとんど気にはならない。
 しだいに香りは開いてきて、フルーツの競演となる、わずかなハッカがアクセントだ。奥にあるウッディな香りが長熟と感じさせる。

(味)  ウッディな味わいと長熟由来の渋みが素晴らしい、また上質なフルーツもたくさん味わうことができる。たいへん美味いモルトである。


*** [No.4] ゴードン&マクファイル グレンモール 1978 62.6% ***

(香り) エステリーだが、時に雑味も感じられる。まったりとした味わいで、甘さも心地よい。ミントの香りがアクセントだ。ややトースティに感じる時もある。

(味)  香りとは打って変わって、ドライである。甘さ、酸味、フルーツ、旨み、樽香などバランスは取れているが、それぞれが弱く特徴の無いモルトと感じるかもしれない。


*** [No.5] SMWS 57.13 グレンモール 1981-2003 21年 62.5% ***

(香り) こってりと濃いフルーツ香。しだいにエステリーな香りが立ってきて、相乗効果でたいへんやさしい香りとなる。香りの立ちは良いが、香りの数は多くない。

(味)  旨みが強く感じられる。ただしドライでアルコール感が強い。



参考までに2004年12月26日の例会でのテイスティングノートをここに記しておく。

(香り) トップノートはフルーティー、ももや梨の香りが心地よい。熟成由来のエステル香もほどよく立ってくる。 甘い香りも奥に感じられ、香り奥からたくさん出てくる。軽いピート香。しばらくするとバニラ香も強く出てくる。

(味)  アルコールが強い、かなりドライでからい。いがいがとした印象、しばらくするとブドウを思わせるフルーツを強く感じる。


posted by ophiuchi at 10:42| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月04日

コニサーズクラブ(13/10/27)テーマ「イチローズモルト」

イチローズモルト(1310)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.10.27 スタンドバーにて

 今月のお題は、「イチローズモルト」である。



 個人名を冠した、小さな小さなジャパニーズモルト、今回で二回目の登場である。メジャーメーカーのモルトでは無いだけに、読者の方々もたいへん興味を持たれているモルトではないだろうか。

樹液を感じる特異な含み香のモルトが数本あり、スコットランド産でこの香りのするモルトの記憶が無く、ジャパニーズモルトと当たりをつけた。また、香りや味わいはバラエティに富んでおりメジャーメーカーのモルトだと感じた。

 そんなことでニッカあたりの新しいタイプのモルトと想像したが、正解はイチローズモルトとのこと。

今回3年熟成のモルトが2本含まれていたのだが、テイスティングメモには若いという単語は見当たらない。驚くべき熟成の早さにはメンバーも舌を巻いていた。

前回の羽生ブランドでの5本から5年、確実にレベルの上がったモルトを出してきているイチローズモルトに拍手である。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] オフィシャルボトル THE PEATED 秩父 2009-2012 1943/5000 50.5% ***

(香り) 香りが弱い、わずかなブドウの香りとピート香。しだいにフルーツ香は酸味とともにその強さを増してくる。

(味)  ピートが強く口の中に広がる、かなりシャープなピートだ。味の数は多くなくドライである。樽由来の渋味が心地よい。


*** [No.2] オフィシャルボトル 羽生 ホッグスヘッド cask no.479 25/200 1991 21年 56.3% ***

(香り) 上質なエステル香が立つ。しばらくグラスを回していると香りは強くなるが、セメダインを思わせる香りがやや鼻につく。奥には軽いピート香。
 さらに時間を置けば、甘い香りやバニラ香が立ってくる。

(味)  熟成由来の渋味を感じる。わずかなピートが心地よい。ウッディとは呼べない木香を感じるが概ね長熟と言っても良い。


*** [No.3] オフィシャルボトル 羽生 ジャパニーズオーク cask no.369 1/183 1991-2009 18年 57.3% ***

(香り) 上質なエステル香と甘い香り。様々なフルーツが感じられるが、メインはブドウだ。時間とともにまったりとバニラが香る。

(味)  味わいもやはりエステリー、わずかなピートがアクセントとなっている。渋味や旨みが印象的だ。香りの数は少なくない。


*** [No.4] オフィシャルボトル 羽生 アメリカンオーク パンチョン 116/446 2000-2012 60.1% ***

(香り) ひねた香りがまず立つが、しだいにバニラ香に消される。その後エステリーな香りが開き、フルーツが何種も感じられるようになる、メインはブドウだ。酸味が心地よい。

(味)  フルーティな味わい、ブドウがメインで甘さが強い。木の香りが心地よく樹液を思わせる含み香。長熟を予感させる。


*** [No.5] オフィシャルボトル 秩父 ザ・オリジナルクォーターカスク cask no.291 2009-2012 3年 61% ***

(香り) 香りが弱い。砂糖水を思わせる香りだが、酸味があり救われている。ややアルコール感が強い。ワイン風味、ブドウの香りが強い。

(味)  変わった味わい、木の含み香が特殊である。樹液あるいは、木の皮を思わせる味わい。


posted by ophiuchi at 09:18| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月05日

コニサーズクラブ(13/9/22)テーマ「ミルトンダフ」

ミルトンダフ(1309)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.9.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ミルトンダフ」である。

 ミルトンダフ、またまた手に入りにくいモルトを集めたものだ、それも長熟物ばかりである。

 ミルトンダフはスペイサドイドモルトの典型、グレンリベットをややドライにしたモルト。数少ないテイスティングのなかではそんなイメージが出来上がっている。

当たらずとも遠からずのテイスティングメモは残っているが、クライヌリッシュを思わせるタクアン系のひねた香りが見え隠れしていた。

かなりの長熟物が含まれているが、年数のわりに熟成が遅いかなと感じられた。そんなことで秋の夜長、時間を掛けてゆっくりと香りを見つけ出しながら味わっていただきたいモルトである。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ロナック ミルトンダフ 1971-2008 37年 40% ***

(香り) 香りの立ちは速く、エステリーな香りがグラスに近づけただけで広がる。色鮮やか、かつふくよかである。フルーティな香りは桃、梨、リンゴなどミックスフルーツだ。
 しだいにバニラの香りが立ってきて、バーボンカスクの個性を感じる。さらにナッツの香りや、熟成を予感させるウッディな香りも。
 残り香には梅の香りも感じられる 。

(味)  色とりどりの洋風フルーツ、日本の香りとしては梅が感じられる。心地よい甘さと、わずかにスパイスを乗せる渋味。軽い味わいではあるが味の数は多い。
 加水するとウッディな味わいが上乗せされる。


*** [No.2] スリーリバース ザ・ファーストエディション ミルトンダフ 1982-2012 30年 48.3% ***

(香り) トップノートはタクアンの香り。酸化した金属の香りも。奥にはフルーツの香りもあるが遠いところにある。

(味)  硬い味わい。アルコール感も強く、若くてドライ。加水でフルーツはいくらか出てくる。


*** [No.3] OMC ミルトンダフ リフィルホッグスヘッド 1/183 1990-2011 21年 50% ***

(香り) エステリーな香りの中に、いがいがとした香りを感じる。わずかなピートを炊いているのであろうか。
しだいにやさしいフルーツが香り、スパイスとしてわずかにトースティな香りがミックスされる。

(味)  硬い甘さ、ピリピリと口を刺す時も。味の数は多くなく、ドライである。


*** [No.4] ダンカンテイラー ディメンジョン ミルトンダフ 61/249 1981-2012 30年 53.6% ***

(香り) 変わった香りに驚かされる。いままで感じたことの無い物だ。言葉にするのが出来ないので実際にテイスティングしてもらいたい香りだ。しばらくするとタクアンの香りも。
 香りは蒸留年の古い、たとえば1960年代後期を思わせるようなタイプのものだ。ただしそれは顕著ではなくわずかなものだ。湿気た暗いセラーの香りかもしれない。
 トースティな香りとナッツの香り、時折ウッディな香りも。香りの数はたいへん多く、時間とともに変化が楽しめる。

(味)  硬い味わい、アルコール感も強い。フルーツはブドウ系の味わい。ただし基本的にドライだ。
加水すると熟成由来のウッディな含み香がわずかに出てくる。


*** [No.5] ダンビーガン ミルトンダフ ホッグスヘッド cask no.30071-72 1/333 1987-2011 24年 55% ***

(香り) トップノートはエステリー、甘い香りを伴い強く香る。香りの数は多くフルーツの競演である。ややアルコール感が強い。

(味)  硬い味わい、アルコール感も強い。味の数は多くなくドライである。


posted by ophiuchi at 16:28| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月02日

コニサーズクラブ(13/8/25)テーマ「カリラ」

カリラ山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.8.25 スタンドバーにて

 今月のお題は、「カリラ」である。

 7回目、この記事をよくご覧になられている方なら、大よそは見当がつくキーワードであろう。そう「カリラ」がこの会に登場した回数である。
 マスターがカリラを好きなのか、メンバーに好きな方が多いせいか、はたまた巷に出回っているカリラが多いせいなのか、飛び抜けて登場回数の多い蒸留所である。

カリラといえば、シャープなピートがまず頭に浮かぶのであるが、そんな風評とはうらはらに前回2012年3月のテイスティングノートでは「甘い」と評した。
そして今回カリラはどう感じたか。
 南国フルーツがこってりと香り、それを引き立てるべく酸味がほどよく香っている、もちろんピートは弱くないのでアイラモルトである。

ブラインドテイスティングをしていると、ラフロイグかボウモアが選択肢として残る。
ボウモアを5本揃えれば、1本くらいはパフュームが顔を覗かせるものである。がしかし2011年1月のテイスティングノートを見ていただくと、必ずしもそう言えなくなってきてもいるので、ボウモアも選択肢として残しているのである。

そんなことで若干違和感は残るがラフロイグと結論付けたが、正解はカリラであった。 まずもって正解を出すことは難しいものである。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ウイスキーエイジェンシー カリラ EX-バーボンホッグスヘッド 1/254
1984-2012 28年 53.4% ***

(香り) 香りの立ちは遅い。そのせいか、ややドライだ。しだいにフルーツが少しづつ出現してくる。フルーツと酸味との調和もほど良い。
 しばらくグラスを回していると、長熟を感じさせる香りが見え隠れする。

(味)  色とりどりのフルーツ、たいへん心地よいものだ。その後、適度なピートが広がってくる。
あくまでもピートは脇役だ。


*** [No.2] SMWS 53.129 カリラ EX-バーボンホッグスヘッド 1/267 1989-2009 19年 55.2% ***

(香り) ふくよかなフルーツ香、癒される香りだ。わずかにスパイシー。フルーツを引き立たせる酸味が素晴らしく高貴だ。

(味)  やはりフルーティ、酸味もほどよい。フルーツは南国の物でたいへん濃い。中程度のピートとわずかばかりの香ばしさ。


*** [No.3] AD ラトレー ワールドコレクション カリラ バーボンホッグスヘッド cask no.2362 1/225
1981-2012 59.5% ***

(香り) トップノートはひねた香り。すぐさま甘い香りに変化しつつ、エステル香がひらいてくる。奥にはナッツの香りも。バーボン樽の個性が見える。

(味)  高級フルーツとナッツの盛り合わせ。ややピリピリ感があるのはアルコール度数のせいか。
 しばらくしてから心地よくピートが効いてくる。けっして弱いピートではないが、あくまでも脇役だ。本来ピートとはそうあるべきだと思わせるモルトである。


*** [No.4] ウイスク・イー カスクコレクション カリラ ホッグスヘッド cask no.1551 1/213 1983-2012 29年 61.4% ***

(香り) トップノートはエレガントでエステリー。わずかにひねた香りもあるが、爽やかな香りが強い。

(味)  オレンジをはじめとして南国フルーツが大盛りである。ピートもスパイスとして良い仕事をしている。たいへん出来の良いモルトだ。


*** [No.5] ダンカンテイラー オクタブ カリラ シェリー 3 month cask no.402775 1/71 1984 25年 51.6% ***

(香り) まったりと濃い香り、わずかにオゾン臭も。エステリーな香りが支配的だ。

(味)  まずピート、かなり強く効かせている。ヨードもわずかに感じる。ただし味わいはそれほど深いものでは無い。


posted by ophiuchi at 11:36| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月22日

コニサーズクラブ(13/7/28)テーマ「ベン・ネヴィス」

ベン・ネヴィス(1307)山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.7.28 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ベン・ネヴィス」である。

 それにしても話題性のない蒸留所が続くものだ。この蒸留所もテイスティング回数がほとんど無いと思う。またそんなマイナーな蒸留所で5本揃うのが、感心しきりのところではあるが。
ニッカがオーナーとなり、どんな変貌を見せるのかが焦点となるのだが、今回のモルトではNo.1、No4、No5がニッカ所有後の蒸留である。
結論を言ってしまえば、なんら変化は感じないということだ。No.2以外はすべてタクアンのような、ひねた香りが立ち、どちらかといえばマイナス面のメモが並んでいる。
そんななかでもNo.2は飛びぬけて印象的で、きわめて古臭い味が強く出ている。これは評価が分かれるところではあるが、わたしは最高点の評価を与えてもよいと感じた。

さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] プロブナンス ベン・ネヴィス シェリーバット 1997-2007 10年 46% ***

(香り) トップノートはひねた香り。しだいにトースティな香りが立ってくる。しかしそこまでで、他の香りはなかなか出てこない。

(味)  ざらざらした飲み口、若さ由来の麦芽風味。ドライで味の数は少ない。


*** [No.2] キングスバリー ベン・ネヴィス ホッグスヘッド 1966 44年 40.7% ***

(香り) トップノートはエレガントでフルーティ。しだいに気品のあるエステル香が立ってくる、素晴らしく上品なものだ。また香りの数も多く、幾重に重なる深い香りだ。

(味)  古びた含み香が広がる。1960年代の蒸留か、程よい酸味がバランスよく広がる。古びた味わいのモルトは味の数も多く、かつて味わったことの無い風味をかもし出す。
 極めて長熟、樽由来のウッディな味わいも素晴らしい。残り香はバニラ。


*** [No.3] マキロップチョイス ベン・ネヴィス cask no.30229 1985-1999 62.2% ***

(香り) ひねた香りは泡盛の香り、タクアン香も強い。わずかにハッカ。グラスの温度が下がってくるにしたがい、柑橘系の香りも感じられるようになる。

(味)  酸味を帯びたフルーツが広がるが、同時に古びた味わいもかすかに感じる。


*** [No.4] ハイスピリッツ ベン・ネヴィス リフィルシェリー cask no.2094 1992-2009 17年 57.1% ***

(香り) トップノートはひねた香り、しかしたいへん深みのある香り。奥にはエレガントな香りが見え隠れし、じっくり味わうと香りの数は多いのかもしれない。

(味)  極めてトースティで渋味が強い、湿気てざらざらした味わいも強い。奥には熟成感もあるが、トースティな味わいにマスキングされて感じとるのが難しい。


*** [No.5] メゾンドウイスキー ベン・ネヴィス シェリーバット cask no.1506 1/577 1990-2011 20年 60.8% ***

(香り) 濃いシェリー香が漂うが焦げたゴムは現れない。それどころか、ほのかに花の香りも感じられる。温度によっていろいろ香りの変化がでる可能性がある。
 やはりひねた香りは感じられる。

(味)  非常に重い味わい、濃縮ブドウ風味。アルコール感強い。


posted by ophiuchi at 15:00| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月01日

コニサーズクラブ(13/6/23)テーマ「ダルユーイン」

ダルユーイン山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.6.23 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ダルユーイン」である。

 それにしても話題性のない蒸留所である、わかっていることといえばジョニーウォーカーのキーモルトであることくらいであろうか。

 かつてのテイスティングメモを紐解いても、当時のUD花と動物シリーズの加水タイプ、OMC、SMWSのカスクストレングスの3本を飲んだきりである。またそのテイスティングノートも特に特徴的なメモは残されていない。

 そんなダルユーインなので、ハウススタイルを論じる資格もなさそうだ、今回は早々に5本を紹介していくことにしよう。

*** [No.1] ウイスキーエクスチェンジ ザ・シングルモルト・スコットランド ダルユーイン cask no.809 1/230 1982-2009 27年 46% ***

(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいに素敵な酸味のエレガントな香りに変化する。奥には梅の香りもあり、香りの数はたいへん多い。

(味)  かすかにピートを感じる、基本的にドライ。砂糖水っぽい味わいを感じるのは度数が低いせいか。
 香りの数に比べ、味の数の少ないところが残念ではある。


*** [No.2] アーカイブス ダルユーイン ホッグスヘッド 1/265 1983-2012 28年 47.3% ***

(香り) トップノートはハッカとミント、No.1とは香る順番が違う。ややスパイシーな中に、キャラメルのようなまったりした香りもある。しだいにバランスが取れてきて瑞々しい香りとなる。

(味)  たいへん爽やかなフルーツを幾つも感ずる、秋の青空のようなあじわい。わずかにピリピリとした印象も。押し出しの強い味や香りは無く、ライトに感じることもある。
 わずかに紙臭い香りも見え隠れする。


*** [No.3] オールドモルトカスク ダルユーイン バーボンバレル 1/265 1977-2011 14年 50% ***

(香り) ミントの香りで始まるがすぐさまエレガントに変身する。奥にはまったりとしたオゾン香もあるが、しばらくグラスを回していれば爽やかな印象になってくる。
 わずかな甘い香りが心地よい。

(味)  花の香りを伴うフルーツ。わずかに苦味を感じるが嫌味な物ではない。清々しい味わいで、良い意味でライトボディ。わずかなパフューム香もある。


*** [No.4] ダンカンテイラー ダルユーイン cask no.4335 107/214 1983-2011 27年 54.4% ***

(香り) トースティな香りが強く香る。かすかなピートがアクセントになっている。タクアンの香りが見え隠れする。

(味)  やはり味わいもトースティ。ドライな印象で味の数は多いほうでは無い。ややひねた含み香も。


*** [No.5] SMWS No.41.33 ザ・26モルト 1990 14年 60.4% ***

(香り) トップノートはキャラメル香。しだいにミントとハッカが香るようになる。さらにグラスを回していると香りが開き、様々な香りが立ってくる。
高貴なバラの香りも感じられる。

(味)  トースティな味わいに支配される、わずかな苦味がアクセント。基本的にドライ。


posted by ophiuchi at 16:20| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月31日

コニサーズクラブ(13/2/24)テーマ「グレンロセス」

グレンロセス山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013..2 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンロセス」である。

 今回ほどハウススタイルと、テイスティングした印象が掛け離れた蒸留所も無かったのではないだろうか。 グレンロセスといえば典型的なスペイサイドの味わい、さらにシェリー樽熟成を得意としている。そんなイメージを持っておられる方は多いと思う。

ところが今回の5本、まず北ハイランド系のシャープなフルーツを感じた。次に酸味とタクアン風味、もうこうなるとクライヌリッシュである。 他にはハイランドパークやジュラが思いつくがどれも外しているという。おまけにスペイサイドモルトであるとのこと、こうなるともう正解は出てこない。
まさにボトラーズものでは、ハウススタイルはあてにならない典型的な例といっておこう。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] インプレッシブカスク グレンロセス 1969 40年 42.9% ***

(香り) トップノートはエレガントで爽やかなエルテル香。シャープなフルーツ香は、香りの数が多い。しばらくグラスを回していれば熟成香も出てくる。
 大げさな香りが無く、多くの香りがバランスよく香る上質なモルト。

(味)  僅かな酸味とほのかな甘み。ベリー系のフルーツの風味。味わいはやや弱い。


*** [No.2] デュワラトレー グレンロセス バーボンカスク cask no.35468 1/208 1990-2010 19年 49.9% ***

(香り) ひねた香り、わずかな硫黄の香り。ただし、しばらくすれば消えていく。奥には上質なフルーツ。
 さらにグラスを回していればキャラメルの香りと酸味がでてくる。バーボン樽熟成か。

(味)  ピリピリと刺す刺激が味わいを辛いものとしている。ビターな印象はわずかなピートからくるものか。


*** [No.3] ダンカンテイラー グレンロセス オーク cask no.13510 266/271
1968-2008 41年 50.9% ***

(香り) トップノートは酸味とエステリー。北国系フルーツも多く香る。奥にはタクアンの香りも見え隠れする。キャラメルの香りはバーボン樽からくるものか。

(味)  まずはグレープの味が広がる。アルコール度数が高い訳ではないが、ピリピリと舌を刺す。奥には樽由来のウッディな含み香、長熟を予感させる。


*** [No.4] セレブレーションカスク グレンロセス ホッグスヘッド cask no.7002 17/294 1988-2010 51.8% ***

(香り) まずひねた香が立つがすぐに消えていく。その後エステリーな香りと甘い香りが同時に広がる、しだいにバニラ香もそれにプラスされる。旨みを連想される香りも。

(味)  フルーティではあるがアルコール感が強く、ドライと感ずる時も。フルーツはグレープ系だ。注意深くすると、かすかなピート香も感じ取れる。


*** [No.5] ブラッカダー グレンロセス cask no.7471 73/252 1989-2010 54.2% ***

(香り) わずかなタクアンの香り。アルコール感が強く、フルーツの香りが弱めでドライである。
 旨みを感じさせる香り。しだいに甘い香りが控えめに香る。

(味)  やはりアルコール感が強い。ただし香りとは打って変わって北国系フルーツが濃く香る。味にもタクアンをイメージする含み香がある。


posted by ophiuchi at 18:17| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月04日

コニサーズクラブ(13/1/27)テーマ「ラフロイグ」

ラフロイグ山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2013.1.27 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ラフロイグ」である。

 アイラモルトの蒸留所を言い当てるのはかなり難しい、ピートで煙に巻かれるせいもあるが、ピート違いで判断すると往々にして判断を誤る。

 さてラフロイグであるが、アイラの中では一番アメリカンオークの個性が出ているモルトではないだろうか。キャラメル香やバニラ香、さらに酸味とフルーツが乗ってくればラフロイグだ。

 しかしそう上手く事が運ぶものでも無い、テイスティングを進めていくとまずラフロイグと感じたが、最終的にバラエティーに富んだ味わい5本であったので、玉数の多さが特徴のカリラと判断した。まったく当てにならないものである。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ウイスキーエイジェンシー ラフロイグ EX-バーボン 1/219 1990-2011 20年 52.5% ***

(香り) トップノートは爽やかフルーツ、すぐさまピート香が入ってくる。
 ピートは強いがフルーティーの両立しているモルトである。

(味)  高級なフルーツの味わい。ピートは強いが、それだけではなく旨みを感じる。


*** [No.2] オールドモルトカスク ラフロイグ 1/120 1992-2011 19年 52.7% ***

(香り) トースティかつエステリーなトップノート。すぐにピートが強く香る。
 しばらくすると甘い香りが強く立ってくる、奥には熟成感もある。香りの数は多い。

(味)  やはりトースティ、ストレートなピートも心地よい。酸味がキリリとモルトを引き締めている。


*** [No.3] メゾンドウイスキー ラフロイグ ホッグスヘッド cask no.8508 1/269
1996-2012 15年 53.2% ***

(香り) トップノートは上品なフルーツ香り、ただしフルーツは淡いもので、ややドライに感じる。しばらくすればハッカの香りも。
 ピート香は強く、わずかにフェノール香。

(味)  さりげなく感じられる熟成感が、ピートだけでは無い、味わい深いモルトであることを主張している。


*** [No.4] オフィシャル ラフロイグ 1リッターボトル 10年 57.3% ***

(香り) トップノートは爽やかでエステリー。フルーティーな香りも心地よい、しばらくすればバニラの甘い香りに満たされる。じつに心地よい甘さだ。

(味)  赤ワインを思わせる酸味。ピリピリ感が強く、アルコール度数が高く感じる。強いピートが味わいを引き締める。柑橘系の爽やかな味わいが心地よい。


*** [No.5] SMWS 29.125 ラフロイグ リフィルバレル 1/205 1995-2012 17年 60.6% ***

(香り) まずミントとハッカが立ち、すぐさまエステリーとフルーツが追っかけるように香る。ややアルコールを感ずる香り。ややひねた香りはピートか。
しばらくするとバニラ香が見え隠れする。かすかにパヒューム。

(味)  フルーツを感じたあとすぐにシャープなピートが広がる。エステル感とバニラはバーボン樽の個性か。


posted by ophiuchi at 13:20| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月30日

コニサーズクラブ(12/12/23)テーマ「グレンキース」

グレンキース山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.12.23 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンキース」である。

グレンキース、オフィシャルボトルがありながら、どちらかといえばあまり話題に上らない蒸留所だ。お恥ずかしい話だが、かくゆう私もこの蒸留所が閉鎖されていた事を知らなかったくらいだ。 そんなグレンキースだが、来春から再開予定である事は喜ばしい限りである。

さてこの蒸留所、オフィシャルボトルの10年ものは青リンゴが香り、若く、かつライトなイメージが付きまとう。熟成とは縁の無いものだ。
しかし今回の5本をテイスティングする限りそんなイメージはまったく無い、それどころかどっしりと重厚な印象さえある。熟成年数を聞けば、当たり前といえば当たり前ではあるが。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ゴードンアンドマクファイル グレンキース リフィルアメリカンホッグスヘッド 1968-2007 39年 46% ***

(香り) トップノートは高級なエステル香。単調なエステルでは無く、複雑なものだ。奥にわずかなピートを感じる。
 こってりと重厚なボディであるが、ピリッとしたスパイス感もあり重くはならない。わずかなキャラメル香も感じられる。

(味)  ピリピリとスパイシー。ほのかに感じられるウッディな含み香が長熟を感じさせる。基本的にはドライで辛い。


*** [No.2] シルバーシール グレンキース 193/235 1970-2011 40年 46.9% ***

(香り) ほのかにエステリー、かなり高級な物だ。次に感じられるのは爽やかな秋のお花畑、良い意味でフローラル。
 奥にはわずかにヌカの香り、ピート由来の物かもしれない。さりげない熟成感が素晴らしい。

(味)  ドライで甘みが少ない。渋味、苦味を感じる味わいがたいへん心地よい。わずかにウッディ。


*** [No.3] BBR グレンキース 1985-2011 25年 47.8% ***

(香り) トップノートは爽やかな香り、明るいフルーツ。しだいにヌカが香り出すが、出ては消える程度のものだ。わずかにイガイガするのはピート由来のものであろうか。

(味)  砂糖水を連想する含み香。旨み成分が多い。基本的にはドライで味の数はそれほど多く無い。加水するとリンゴが出てくる。


*** [No.4] ウイスキーエクスチェンジ グレンキース ホッグスヘッド cask no.57243 1/226 1989-2012 22年 50.7% ***

(香り) ややヌカを感じさせるトップノート。フルーツ控えめでドライな印象。

(味)  味わいは、ほのかなな柑橘。ピリピリ感が強い。味の数はそれほど多くない。


*** [No.5] リンブルグ ザ ウイスキーフェア グレンキース バーボンホッグスヘッド 1/171 1970-2011 40年 51.8% ***

(香り) わずかにヌカが香るが、すぐに消えてエステル香が香ってくる。旨みを感じさせるたいへん濃い香り。バニラの香りが心地よい。 しだいに熟成由来の香りがいくつも出てくる。複雑な香りで、いつまでもグラスを回していたくなる。

(味)  いがいがとした味わい、かすかなピート。こってりとした味わいだがドライでもある。
 時間が経てばエステルが開いてくる。奥には熟成由来のウッディな含み香。


posted by ophiuchi at 18:48| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月30日

コニサーズクラブ(12/11/25)テーマ「グレンロッシー」

グレンロッシー山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.11.25 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンロッシー」である。

 グレンロッシー、マイナーな蒸留所というわけではなく、かといって誰でも知っているメジャーどころとも言えない。また、素晴らしく美味いモルトを飲んだ記憶もないが、これはいただけないというモルトにも出会った事も無い、まさに中堅蒸留所である。

 さてこの蒸留所、シェリー樽を多用しているというイメージがあるが、今回も5本のうち2本がシェリー樽であり、その使い方はさり気なく個性を生かす通好みの物であった。やはりシェリーを得意としているのかもしれない。

 しかし中堅といえども、セラーには眠っているものである。今回出来の良いモルトがずいぶんとあった、特にNo.3は久しぶりのお気に入りの一本だ。これが次回も続けば中堅から脱却できるのではないだろうか。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] リキッドサン グレンロッシー リフィルシェリーホッグスヘッド 1/132
1975-2011 36年 48.3% ***

(香り) まずドライと感じられる。次いでハッカが香る。フルーツを抑えたスタイルは北ハイランドモルトか。少々のエステリーとかすかなピート。
 しだいに香りが濃くなってくる、深みのある香りが素晴らしい。ややタクアンの香りがするところが残念。

(味)  まずフルーティーで、次にピリッとスパイシー。じっくり味わっていると、押し出しの強くない熟成感が出てくる。熟成感はウッディな含み香から来るものである。


*** [No.2] ダンカンテイラー ディメンションズ グレンロッシー 12/292
1992-2012 cask no.981 19年 51.2% ***

(香り) 花のような香り、たいへん上品なものだ。ただし香りはそれほど強くなく、ドライと感じる。しだいにエステリーな香りが乗ってくる。

(味)  深みのある味わい。フルーティではあるがドライ。通常深みのある味わいにはドライとは書かないが、そう感じた不思議なモルトである。


*** [No.3] ゴードンアンドマクファイル グレンロッシー オーク cask no.1813
1978-2011 55.9% ***

(香り) トップノートは甘さとエステリー、すぐさま酸味がバランスする。奥にはハッカの香りも。しだいに深々と香るようになり、ウッディな熟成感やバニラをしっかりと認識する。

(味)  ウッディでたいへん深みがある。フルーティでありながら、苦味やコクを感じさせる複雑な味わい。たいへんうまいモルトである。


*** [No.4] ブラッカダー リミテッドエディション グレンロッシー オーク cask no.1365 89/160 1980-1996 64.5% ***

(香り) 花のような香りが心地よい。ドライと感じられるのは香りの立ちが遅いせいなのか。アルコール感が強い。

(味)  やはりアルコール感が強い。基本的にドライではあるが、うまみも感じられる。


*** [No.5] リキッドサン グレンロッシー シェリーバット 1984-2010 25年 60% ***

(香り) トースティでかつエステリー、うまみを感じさせる香り。色からするとシェリー樽熟成だが、焦げたゴムは感じられない。

(味)  赤ワインを連想させる味わい、うまみが強い。味でも焦げたゴムを感じることは無い。


posted by ophiuchi at 16:35| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月21日

コニサーズクラブ(12/10/28)テーマ「ハイランドパーク」

ハイランドパーク山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.10.28 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ハイランドパーク」である。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ハートブラザーズ ハイランドパーク 1990-2012 22年 52.4% ***

(香り) トップノートはエレガントでエステリー。ややドライなところ、アクセントのためのピートが感じられるところから北ハイランド系と思われる。

(味)  やはり味わいもエレガントだ、爽やかさを感じる酸味。しだいに味は濃くなって、じっくり向き合いたくなる。


*** [No.2] ウイスキーエイジェンシー ハイランドパーク EX-バーボンホッグスヘッド 1/222
1984-2011 29年 52.51% ***

(香り) たいへんエレガントで上品、さらに上質の言葉も添えておこう。かすかにキャラメル香とバニラ香、バーボン樽由来のものか。
エステリーな印象から最初はスペイサイドモルトと感じるが、しだいにピートが香り始め、少し北よりの産地と思えるようになる。

(味)  フルーティと酸味の味わい。香りほどのインパクトは無いが十分に美味い。かすかにピート。


*** [No.3] シグナトリー ハイランドパーク ホッグスヘッド cask no.2274 138/235
1986-2010 23年 53.4% ***

(香り) まずは心地よい酸味の乗ったフルーツを感じる。かすかにピート香。しだいに甘い香りに満たされる、わずかなバニラ香も。
いくつもの香りがバランスよく立ってくる。

(味)  エステリーでフルーティ。味わいもバランスが取れているので、強い味わいでは無い。ピートのスパイスがモルトを引き締めている。


*** [No.4] スリーリバーズ・信濃屋 ハイランドパーク バーボンホッグスヘッド
cask no.6082 80/254 1981-2001 30年 53.8% ***

(香り) まずはドライと感じる。ヌカの香りも、ピート由来のものか。しだいに酸味の効いたエステルが香ってくる。キャラメル香とわずかな熟成香。

(味)  しぶみと酸味、熟成感も十分で、香りとは打って変わってたいへん濃いフレーバー。エステリーな含み香は長熟を感じさせる素晴らしいものだ。


*** [No.5] SMWS 4・92 ハイランドパーク 1992-2003 10年 65.5% ***

(香り) トップノートはエステリー。旨みを感じさせる香り、わずかなピート香。シンプルな香りであるが存在感は強い。

(味)  えぐみとエステリー、わずかなシェリー香も。わずかにピートも感じられる。



2004.04.04 SMWS試飲会のテイスティングノートを参考に記しておく


(香り) つんととがってシャープな印象。軽いピート香が非常に心地よい。ただし若さも感じ、もうすこし深みがほしいところか。

(味)  アルコール感は強い、シャープでドライ。かすかにボウモアのフローラルな石鹸を感ずる。

posted by ophiuchi at 16:03| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月19日

コニサーズクラブ(12/9/23)テーマ「ストラスミル」

ストラスミル山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.9.23 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ストラスミル」である。

 ストラスミル、これほど話題に上らない蒸留所もないだろう。立地はスペイサイドあたりか、という程度である。 

 もちろん、市場に出回っているモルトの数も多くはないだろう、ほとんどがJ&Bなどのキーモルトに回っているのであろう。
 そんなレアなモルトなので、今回の5本も苦労して集められたのは想像に難くない。

 蒸留所に関するインプットはほとんど無いので、コメントすべき特徴を記することはできないが、テイスティングした限り、どことなく無個性そんなイメージである。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] G&M コニサーズチョイス ストラスミル リフィルバーボン 1991-2007   43% ***

(香り) トップノートはフルーティ、ややドライに感じる時も。やさしい香りでかすかにハッカ、北ハイランドモルトの個性。程よい酸味とエレガントな印象。時間が経つとわずかにヌカの香り。

(味)  やはり味でもヌカ風味が出る。ややドライで、雑味を感じる時がある。


*** [No.2] オールドモルトカスク ストラスミル リフィルホッグスヘッド 1/367 1975-2011 36年 44.1% ***

(香り) 深い香り、ナッツやチョコの香りだ。しだいにエステリーに変化してくる、南国フルーツと言って良い。わずかなピート香。
 時間を置くと梅酒の香りも、酸味が心地よい。バーボン樽熟成の個性か。

(味)  フルーティ、フルーティ、しかも深みがある。わずかな苦味とウッディな味わいが長熟を予感させる。


*** [No.3] アーカイブス ストラスミル バーボンホッグスヘッド cask no.1231 1/180 1974-2011 37年 44.5% ***

(香り) 深い香り、心地よいエステル香、南国フルーツ。深みとバランスする酸味。押し出しの強くない、程よい熟成香が感じられる、奥にはハッカも。

(味)  まずドライと感じる、次にウッディな深み。酸味とエステリーの競演も素晴らしい。


*** [No.4] シグナトリー ストラスミル ホッグスヘッド cask no.4476 58/292 19877-2005 51.2% ***

(香り) トップノートはエステリー・エステリー。やさしい、それでいて、どこにでもあるような果物の香り。かすかにミント、北ハイランド系か。

(味)  上質のフルーツ、フルーツ好きにはたまらない味わい。酸味も心地よい。


*** [No.5] マキロップチョイス ストラスミル cask no.4256 1976-1999 57.1% ***

(香り) まずえぐみを感じる、シェリー系の物では無い。しだいにエステリーとピートを感じるようになる。さらにキャラメルとそれに見合う酸味が出てくる。
 さらに時間が経てば、ウッディな熟成感が垣間見える。奥にはヌカの香りも。

(味)  酸味とフルーティ、やや苦味をともなう。香りほど複雑ではない。


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2012年09月13日

コニサーズクラブ(12/7/22)テーマ「クライネリッシュ」

クライネリッシュ山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.7.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「クライネリッシュ」である。

 クライネリッシュ、この会では人気のブランドだけに2010年12月から2年経たずと登場している。

 さてクライネリッシュの印象であるが、人気とは裏腹にヌカ臭いイメージが私の中で出来上がっている。前回のテイスティングではそんなマイナスイメージを払拭するモルトたちが5本揃い嬉しい誤算ではあった。

 そして今回はまたまたヌカである。1本目をテイスティングしたところで、ヌカの個性からクライネリッシュの名前をマスターに伝えたほどだから間違いは無い。

 もちろんヌカの香りのしないモルトも3本あり、全体の印象としては悪くないモルトたちであったことを付け加えておこう。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] テイストスティル クライネリッシュ ラムカスク cask no.4898 268/1 1995-2007 12年 50% ***

(香り) トップノートはミントとハッカ。しだいにフルーティな香りが出てくる、北ハイランド系のややドライなものだ。北国フルーツというのかもしれない。ややヌカの香りがする。

(味)  フルーティな味わい、しかしピリピリと舌を刺す感じがある。ややドライで、にがみを感じる時もある。


*** [No.2] スリーリバーズ クライネリッシュ 46/240 1989-2011 22年 51.6% ***

(香り) トップノートはヌカの香り。すぐさまヌカは消えていきエレガントなフルーツに変わる。さらにミントが感じられるようになるが、フルーツの香りは弱くなる。
 キャラメル香が顔を出したことから、バーボン樽熟成と感ずる。

(味)  酸味とコク、濃い味わいだ。味の数は少なくないが単調に感じられる。しだいにエステリーな含み香りが強くなり、南国フルーツが現れる。


*** [No.3] ダンカンテイラー クライネリッシュ cask no.3230 182/204 1990-2012 21年 53.2% ***

(香り) トップノートは柔らかな香り、ややエステリー。しばらくグラスを回していると、たいへん良い香りになる、漠然と良いと表現しているが、まさしく良い香りなのだ。長熟を予感させる香り。また甘い香りも心地よい、リフィルシェリーか。

(味)  たいへんフルーティで、かつ旨みが感じられる。それにバランスする酸味が心地よい。しばらくするとウッディな含み香も出てくる。


*** [No.4] ゴードンアンドマクファイル クライネリッシュ cask no.3098 1984-2011 53.6% ***

(香り) トップノートはフルーツと酸味。しだいに熟成由来のやや濃い目のエステル香が出てくる。注意深くすると、木の香り、変わった樹液の香りが感じられる。

(味)  木に包まれたような印象。木の香りとフルーツが広がり特徴的な味わい。やや渋味が感じられる。


*** [No.5] エイコーン クライネリッシュ cask no.6076 1989-2009 55.4% ***

(香り) 砂糖水を感じさせる香り。ややアルコール感が強い。エステリーかつ甘い香り。しだいに焼いた砂糖菓子の香りが出てくる。さらにキャラメル香も。

(味)  酸化した香りの含み香。フルーツ香は弱く、やや若さを感じる。


posted by ophiuchi at 18:50| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月05日

コニサーズクラブ(12/6/24)テーマ「セントマクダーレン」

セントマクダーレン山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.6.24 スタンドバーにて

 今月のお題は、「セントマクダーレン」である。

 セントマクダーレン、あるいはセントマクデランといった方が一般的なのかもしれない。いわずとしれた閉鎖蒸留所である。ローズバンク、スプリングバンク、ポートエレンなどのように受けの良いネーミングに感じるが、人気のある蒸留所とは言いがたい。 
 
 さてセントマクダーレンの印象であるが、ドライでアルコール感が強い。記憶をたどってみると、とびきり美味い一本を飲んだ記憶は無い蒸留所である。そんなところがいまひとつ人気が出ない要因なのかもしれない。

 またセントマクダーレンはリンリスゴーという名前も持っているが、リンリスゴーとして出されているモルトもけっこう多いようだ。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] シグナトリー リンリスゴー ワインバット cask no.2200 200/225 1982-2009 26年 61.2% ***

(香り) トップノートはカラフルでフルーティ。ミントの香りが爽やかだ。それほど香りの数は多くはないが、フルーツに浸っていられるので満足度は高い。

(味)  フルーティな個性ではあるがドライである。ドライに感じるのはアルコール度数が高いのかもしれない、加水すればフルーツの種類は増えてくる。


*** [No.2] ブラッカダー セントマクダーレン オークバット 249/603 1982 25年 61.8% ***

(香り) トップノートはフルーティ、ただし南国系ではなく、軽く、薄い香りのフルーツだ。奥には軽くミントの香り。
 しばらくグラスを回していればキャラメル香も出てくる。

(味) フルーティではあるが、ピリピリと口を刺す。アルコールに馴れじっくり味わえば、たいへん濃い南国フルーツを堪能できる。


*** [No.3] インプレッシブカスク セントマクダーレン 1982 62.2% ***

(香り) トップノートはバタースカッチ。まったりとはしているが、奥にはエレガントな香りも隠されている。酸味もほどよくバランスしている。やや麦芽風味を感じる。

(味)  ドライで甘みが少ない。しばらくすれば、ウッディな含み香とエレガントな香りが出てきて長熟であることを感じさせる。


*** [No.4] ウイスキーエクスチェンジ リンリスゴー 25年 62.4% ***

(香り) トップノートはハッカとミント、爽やかな香りだ。しばらくすればフルーツが多数出現しエレガントな香りに満たされる。

(味)  ドライではあるが、旨みや厚みも感じられる。もうひとつ華やかさが欲しいところではある。


*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ リンリスゴー シェリーバット cask no.1622 1/601 1982-2008 63.7% ***

(香り) トップノートはエステリーで深みのある香り。その後、旨みを思わせる香りが広がる。ややいがいがした香りはピートによるものか。

(味)  酸味がまず感じられ、引き締まった印象。ドライではあるが旨みも強い、ドライとは別の意味で辛いと感じる。振り返るとエレガントな印象が強く、通好みのモルトかもしれない。


posted by ophiuchi at 16:14| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月28日

コニサーズクラブ(12/5/27)テーマ「ロッホサイド」

ロッホサイド山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.4.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「ロッホサイド」である。

 ロッホサイドといわれて、どこに位置する蒸留所かすぐにピンとくるモルト飲みは、そうとうなマニアであろう。
 そのくらいマイナーな蒸留所といえる、ちなみに東ハイランドの南に位置しており、グレネスク蒸留所が近くにある。

 東ハイランドといえばほとんどの蒸留所が閉鎖されているが、ここロッホサイドもご多分にもれず閉鎖されており、セラーも1992年に取り壊されているという。

 さてこのロッホサイドのモルトたち、どこで熟成されたのであろうか。そんな疑問はここロッホサイドに限ったことではないが、世間であまり取りざたされることは無い。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] オールド・モルト・カスク ロッホサイド リフィルホッグスヘッド 1/315 1991-2010 19年 50% ***

(香り) トップノートは砂糖水を連想させる香り。アルコール感が強く、フルーツが出てこない。奥にはわずかにバニラ香。全体的には単純な香りである。

(味)  ドライで味の数が少ない。テイスティング・メモが少ないことから印象に残らないモルトだったといえよう。


*** [No.2] キャプテンバーンズ ロッホサイド 1981-2010 50% ***

(香り) トップノートは甘いバニラの香り、それもかなり強いものだ。砂糖水を感じさせる香り。

(味) かなりドライ、単純な甘さを感じる。


*** [No.3] スコッチモルト・セールス ロッホサイド チィル・ナン・ノク 1981-2010 51.1% ***

(香り) トップノートはフルーティ、追ってミントとハッカの香り。酸味が心地よく、たいへん爽やか。澄み渡る青空を思わせる香りだ。

(味)  たいへんフルーティである、それも上質である。フルーツの種類は多くは無いが、十分満足できる味わいだ。


*** [No.4] ザ・ウイスキーエイジェンシー ロッホサイド 1/183 1981-2010 29年  54% ***

(香り) エステリーでたいへん濃い香り、追ってミントの爽やかさ。その後、甘い香りが優しく広がってくる。ややアルコール感がある。

(味)  シェリー樽熟成の味わい、それは強いものではなく、ほのかに上質のものだ。わずかにトースティ。
 軽くウッディーに香り、長熟を感じさせる。


*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ ロッホサイド オロロソシェリー 1981 57.5% ***

(香り) エステリーで深みのある香り、濃い色からシェリー樽熟成と想像するが、意外にもバニラの甘い香りが、バーボン樽熟成の個性と感じさせる。
 奥にはエレガントな香り。

(味)  香りからすると意外にもドライ。わずかにえぐみを感じる。奥にウッディな含み香、長熟を予感させる。


posted by ophiuchi at 17:48| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月30日

コニサーズクラブ(12/4/22)テーマ「グレンアラヒー」

グレンアラヒー山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.4.22 スタンドバーにて

 今月のお題は、「グレンアラヒー」である。

 グレンアラヒーについて話してみよう、そう言われて話題を提供できるモルト飲みはそう多くないだろう。そのくらいスペイサイドモルトの中でも、トピックもなくマイナーな蒸留所といえるグレンアラヒーである。

 かんじんのモルトであるが、過去にオフィシャルボトルの12年をテイスティングしたのみと記憶している。その時の印象はスペイサイドらしく、フルーティーで爽やか、年数のわりにウッディな熟成感がある。とまあ、そんな感じである。
 個性が無く、かつ話題性の無い蒸留所ではあるが、テイスティングを終わっても大きく印象が変わることは無かったといえる。

 そんなグレンアラヒーではあるが、今回の5本では35年オーバーが3本も含まれていたことが大きなトピックと言えるのではないだろうか。

 さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] ジョン・ミルロイ グレンアラヒー リフィルホッグスヘッド cask no.800498 57/60 1999-2010 11年 56.4% ***

(香り) トップノートはミントとハッカ。わずかにアルコール臭。砂糖水を連想させる香り。しばらくすればキャラメル香が立ってくる。

(味)  軽いアルコール感、若さを感じる味わい。薄めのフルーツ。


*** [No.2] ウイスキーエクスチェンジ グレンアラヒー ホッグスヘッド cask no.321 1/295 1995-2009 14年 59.7% ***

(香り) トップノートはミントとわずかなハッカ。軽いピート香がアクセント。しだいにエレガントな香りが立ってくる。 さらに時間をおけば、爽やかな香りとわずかなタクアン香が感じられるようになる。

(味) まず感じるのは梅の味わい。酸味とフルーツのバランスが良い。わずかにヌカの含み香。やや若さを感じる。


*** [No.3] ザ・パーフェクトドラム グレンアラヒー EXバーボンホッグスヘッド 1/160 1971-2010 39年 51.2% ***

(香り) たいへん鮮やかなフルーツ香、梨の香りが素晴らしい。ほどよい酸味がアクセントになっている。

(味)  上質なフルーツと甘さが心地よい。ただしフルーツの種類は多い方では無い、やや単調に感ずる。


*** [No.4] オールドモルトカスク グレンアラヒー リフィルシェリー 1/120 1972-2010 38年 55.8% ***

(香り) スタンダードなフルーツ香、そう言いたくなる香り。典型的なスペイサイドの個性。ミントの香りも脇役に。しだいに香りの数は増えてくる。

(味)  アルコール感が強く、ピリピリと感じる。味の数は少なく、フィニッシュは長くない。


*** [No.5] ウイスキーエクスチェンジ グレンアラヒー シェリーカスク 1/455 1974-2010 35年 49.3% ***

(香り) トップノートは枯れたシェリー、落ち着いた香りだ。色は濃いが、フルーツ、酸味、渋味のバランスは取れている。香りの数も多い、優しい甘さを感じる香りが心地よい。

(味)  トースティーでフルーティー。熟成由来の渋さを感じる、もちろん良い意味での物だ。ウッディな香りはシェリーカスクでは珍しい。
 シェリーカスク由来のえぐみは感じられなくも無いが、飲んで美味いモルトといえよう。


posted by ophiuchi at 17:52| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月22日

コニサーズクラブ(12/3/25)テーマ「カリラ」

カリラ山崎白秋さんからいただいたテイスティングノートを掲載します。

モルトの会、テイスティングノート

2012.3.25 スタンドバーにて
 今月のお題は、「カリラ」である。  モルトの会では最多出場を誇る蒸留所であろう。それだけたくさんのボトラーズものが出回っているのであるが、劣らず人気も高いのである。  毎回感じることではあるが、カリラは甘いということだ、今回も甘いと感じたモルトが2本ある。世間一般の風評とは正反対なことに驚く。  それにしてもカリラといえばシャープなピートが売りで、5本も集まれば1本は強烈なピートの個性を感じる物がありそうであるが、今回はそんなとがったモルトは一本も無かったのである。  多彩な香り、エレガントなフルーツ、ハッカ、ミントなどなど、ピート香を取り除けばまるでスペイサイドだ。  そんなことで今回も最後までカリラとは思えなかったのである。  さて、そんなモルト5本を紹介しよう。

*** [No.1] キントラー カリラ EX-バーボンホッグスヘッド cask no.5395 57/60 1984-2010 25年 51% ***

(香り) トップノートはミント。北国フルーツ主体、香りは強くない。その後エレガントな南国フルーツに変身する。バーボン樽由来のキャラメル香も感じられる。しだいにピートが強く香る。

(味)  南国系のフルーツ、それもかなり濃い。ピートは強く、口の中を支配する。軽いパフュームを感じる時がある。

*** [No.2] ウイスキーエクスチェンジ カリラ ホッグスヘッド 194/200 1991-2009 18年 56.1% ***

(香り) トップノートはハッカ。次にいがいがとした香り、ピート由来のものであろう。時間が経てばキャラメル香も広がってくる。

(味)  まず感じるのはキャラメル風味、すぐさま強いピート。軽くパフュームも感じられる。やや単純な味わい。

*** [No.3] ブラッカダー カリラ 1983-2009 35/194 25年 56.1% ***

(香り) たいへんエレガントなフルーツが香る、上質なエステル香も。フルーツは梨とブドウ、しだいに香りは濃くなっていくが、下品にならずエレガントを崩さない。  ピート香は中程度に香る、熟成香も素晴らしい。

(味)  甘い味わいがほっとするモルトだ。フルーツはたいへん濃い。もちろんピートが主体であるが、遅れて熟成感が出てくる。

*** [No.4] アランビック・クラシック リフィル・ホッグスヘッド cask no.8102 1995-2008 13年 59.1% ***

(香り) まったりキャラメルのトップノート、しだいに北国フルーツ。中程度のピート香、わずかではあるがタクアンの香り。しだいに南国フルーツの甘い香りに満たされる。ハッカの香りも。

(味)  甘い味わいが心地よい、フルーツの競演。すぐさまピートが強くかぶさってくる。アルコール感が強い。

*** [No.5] デュワ・ラトレー カリラ シェリーバット cask no.11145 1993-2011 1/584 18年 56.7% ***

(香り) シェリー樽由来の香りが強い、ただし嫌味は感じられない。奥にピート香、たいへんトースティ。

(味)  濃いフルーツ、シェリー樽由来の味わい。ピートを強く感じる、焦げたゴムも感じられ、ピートとのマッチングは良いとは言えない。

posted by ophiuchi at 15:11| コニサーズクラブ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする